三条市・一ノ木戸商店街。
その一角に、前面ガラス張りの明るい店構えが印象的な古着屋「CRAZY ABOUT」があります。

古着屋には“店内が暗くて入りづらい”という印象を持つ人もいるかもしれませんが、
誰でもふらりと入りやすい、ひらかれた空気が流れる店内。
店主は小鷹 樹(こたか いつき)さん。
店名の「CRAZY ABOUT」は、英語で“夢中になる”という意味を持ちます。
「夢中になった瞬間って、ドキッとする感じがある。
それを表したくて、ロゴには心電図のモチーフを入れました」
こだわりは、“誰ともかぶらない”一枚

CRAZY ABOUTに並ぶのは、
70〜90年代を中心とした 「グッドレギュラー」 と呼ばれる古着。
一目で価値がわかるヴィンテージではなく、
「見たことがない面白さ」
「ちょっと変なディテール」
「機能性のないチャック」
そんな一枚に惹かれて、セレクトされています。
心が動くかどうか。
それが、小鷹さんの基準です。
店は、地域との関係でできている
祖母からもらった置物がお出迎え

実は、店内に置かれている小物や装飾の多くは、
小鷹さん自身が購入したものではありません。
「これ、飾ったらいいんじゃない?」
そう言って、ご近所の方やお客さんが持ってきてくれたものばかり。
店舗前の鹿の置物も、祖母が突然買ってきて「置きなさい」と渡してきたものだそう。
地域との小さなやり取りで、
自然と店の雰囲気をつくられてきました。
好きが芽生えた原点

コロナ禍で立ち止まった日々が、本当にやりたいことを照らし出しました
小鷹さんが古着に惹かれ始めたのは、中学生の頃。
両親と訪れたリサイクルショップで、
安くて面白い服を見つけては、買ってもらっていたといいます。
「当時は古着っていう感覚もなかったけど、
なんかいいな、と思っていました」
時間が経ち、大学4年生。
コロナ禍で立ち止まり、自分の将来を考える中で、
中学生から続いていた好きに、あらためて気づきます。
古着屋をやろうと決めたのは、このタイミングでした。
開業に向けて、まずは会社員として

大学卒業後、小鷹さんは車関係の会社で営業職として働き始めます。
「好きなことをやるには、まず準備が必要だと思っていました」
開業資金を貯めるため、
会社員として働きながら、少しずつ準備を進める日々。
もともと「25歳で何か自分で仕事をしたい」という思いがあり、
25歳になる年の初詣で、ふと「今年だ」と感じたといいます。
そこから、物件探しや融資の相談など、
本格的な準備が始まりました。
三条で開業した理由

開業の地に選んだのは、三条市。
高校や大学があり、人の流れがあること。
若くして挑戦する人が多く、
やってみたいを否定しない空気があること。
それが、三条を選んだ理由でした。
さらに、三条市の
「空き家改修事業等補助金」 も後押しに。
対象エリアでは、改修費の3分の2(上限130万円)が補助され、
小鷹さんもこの制度を利用しました。
一人ではなく、みんなでつくった店

開業準備は、一人では大変なことも多かったといいます。
SNSで呼びかけると、
試着室のペンキ塗りやショップカードづくりを手伝う
ボランティアが集まりました。
「やると決めたらやる」
そんな小鷹さんの決断に、
多くの人が自然と手を貸してくれました。
来ること自体が、目的になる店へ

古着屋が全国に増える中で、
小鷹さんが目指すのは
「来ること自体が体験になる店」
一点一点の魅力を、お客さんと一緒に共有する時間。
そして、より人とかぶらない一枚を届け続けること。
一ノ木戸商店街の中で、
CRAZY ABOUTは今日も変わらず続いています。
📹 小鷹さんの動画はこちらからご覧いただけます
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