鳥取市街地から透き通った海で有名な浦富海岸まで、車で15分。都市の利便性を持ちながら、海が日常になる暮らし。それを実現している24歳が、鳥取にいる。

海まで10分。好きなことが日常になった
大阪府出身の井上真輝斗さんが鳥取市に移住したのは2025の3月。今は鳥取市内を生活の拠点にしながら、隣町の岩美町にある浦富海岸で遊覧船の船長候補として働いている。

井上さんの1日は大好きな海の上での時間がほとんどだ。朝、波があれば出勤前にまずサーフィン。仕事が終わったら、そのまま海に戻ってSUPをする。波がない日でも、透明度の高い海の上では楽しみ方が多い。
大阪にいた頃は、海に行こうと思ったら車で2時間半。
「ついた頃には体力的にもしんどくて。」
ただ、井上さんの今の暮らしは違う。
「やっぱり市内に住んでいると10分もあれば一番近い海まで行けて、やっぱりそこが一番のメリットかなと思います。」
今は、通勤時間も車で15分。
「仕事の前後、休みの日に限らず、ずっと海に入れる。この生活を一回知ってしまったら、やめられなくなりますね」

仕事終わりの寄り道は、夜の砂丘
仕事終わりなど井上さんがリフレッシュする場所としてあげたのは、鳥取砂丘。観光客の多い昼間ではなく、夕陽が沈む夕方や夜、少し落ち着いた空気の砂丘にふらっと来る。

夕陽が沈んだ後の鳥取砂丘には、もう一つの顔がある。ふかふかの砂地の上に座り、海の方を眺めると、イカ釣り漁船などが光を灯し、漁火(いさりび)が輝き出す。


「頭の中がごちゃごちゃしたときに来て、ぼーっと景色を見てるだけで、まとまらなかった考えがまとまったりする。すっきりさせたい時は、夜の砂丘に来るのがいいかなって。」
観光地として有名な鳥取砂丘だが、井上さんにとっては暮らしの一部だ。
鳥取に来て、変わったこと
暮らしの変化を聞くと、「規則正しい生活になりましたね」と話してくれた。
夜遅くまで外に出歩かなくなり、早寝・早起き・朝ごはんが自然とできるようになったそう。海に近い暮らしが、生活のリズム自体を変えていた。
大阪にいた時と比べて、夜は静かな時間が流れるし、家でゆっくり読書をしたりする。朝起きれば、波の様子を確認して、サーフボードを担いで海に出かける。
通勤や海までの移動にかかっていた時間は、自分の好きなことをする時間に変わった。

海のそばで暮らす、と決めるまで
移住を決めた時、周りにはすごく心配された。不安がなかったわけじゃない。仕事や人間関係はうまくいくだろうか。本当にそこで生活していけるのか。それでも、やってみないと分からないと思って鳥取に来た。
「移住してよかったと思えることの方がたくさんありますね。いろいろ躊躇してしまう気持ちはあると思うんですけど、一回は踏み出してみてほしい。」
「失敗したら失敗したで、次に改善すればそれは成功になる。ためらってたら何も得られないと思うんです。」
朝起きて波を見る。波があれば海へ行き、それから仕事へ。都会に住んでいた時には特別だった海の時間は今、井上さんの日常になっている。
▼鳥取の暮らしの様子をのぞいてみる(とっとりコネクトInstagram)

