「転職や環境を変えたいと思っている。でも、どこで暮らすかまでは決められない。」
「いつかは移住を考えているけど、踏み出せない」
そんなふうに感じていませんか。
移住を決断するのに必要なのは、完璧な準備ではないかもしれない。そんなことを教えてくれたのは、2016年に鳥取市に移住した黒田美貴さん。

きっかけは通りかかったカフェでの出会い
埼玉県出身の黒田さんが鳥取を初めて訪れたのは、2015年の秋。転職を考えていた時期に、写真家・植田正治の作品を見たくて、思い立って出た一人旅。
ホテルにチェックインし、夕食のあと。たまたま通りで見かけた夜までやっているカフェに立ち寄った。そのカフェではイベントが開かれていて、世代も仕事も異なるだろうという人たち が楽しそうに話していた。
「埼玉にいた頃は、学校は学校、仕事は仕事って感じで、それぞれのコミュニティが繋がることなんてなかった。でもその場は年代も違う人たちが一緒にいて、なんか優しくて、新鮮だった。」

店内の展示の話から話題が膨らみ、その場にいる面々と盛り上がる。気づけば転職で悩んでいることまで打ち明けていた。
「仕事辞めるなら、鳥取に来ちゃえば?」
店主やその場に居合わせた方の一言に黒田さんは背中を押された。今まで旅先で「住もう」と思ったことは一度もなかったのに、そこで初めて「住んだら楽しそう」と感じた。それが、黒田さんの移住の原点だ。
選択肢が多くないこの場所で
移住後、黒田さんが気づいたのは選択肢が少ないことの心地よさだった。

「化粧品でも文房具でも、この辺で買えるもので済ませるスタンスでいると、逆に楽になる。関東にいた頃は選択肢が多すぎて、何を選んでいいか疲れてたのかも。」
そんな黒田さんは、仕事の傍ら、移住してきた頃からの仲間と映画の上映会を企画・運営している。上映会には、大人から子どもまで様々な方が足を運び賑わう。
上映が決まると、商店街の薬局や雑貨屋さんにチラシやポスターを置かせてもらいに顔をだす。最近はどう?なんて世間話を交わしながら、鳥取の土地にすっかり馴染む黒田さん。
「鳥取は、映画を見たい人はいるけど、映画館が少ないからこうして上映会をしています。逆に言うと、ないからこそ個人でこうして活動ができて、いろんな方と繋がれているな、と思います」
なんでもあるわけじゃないからこそ、誰かの活動を地域が応援する空気がある。鳥取だからこそできることが、黒田さんの生活を豊かにしている。
「暮らしを体験する」という選択肢
ただ、黒田さんのような出会いが観光の中でたまたま生まれるかというと、そう簡単ではない。黒田さん自身、あのカフェに立ち寄らなければ、あの夜その人たちに出会っていなければ、今の暮らしはなかったかもしれないと言う。
Lifefix合同会社が営む「やさいとおでん Who」という飲食店のマネージャーとして働く黒田さん
移住を後押しするのは情報ではなく、人との出会いや暮らしのイメージだ。でもそれは、観光で訪れるだけでは届きにくい。
鳥取市には「移住体験オーダーメイドプラン」という制度がある。住まいや仕事、先輩移住者との交流など、観光では見えない鳥取の暮らしを実際に体験するプランを作成してもらえる。
行ってみないと分からない「自分との相性」がある。
「鳥取を知ることは、新しい暮らしだけではなく、新しい自分に出会うきっかけになるかもしれない。」
黒田さんのように、思いがけない出会いが、あなたに新しい選択肢をくれるかもしれない。
◼︎移住体験オーダーメイドプラン
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