2026年7月24日(金)・25日(土)の2日間、「OFF TOKYO FIELD TRIP|浪江町【第1回】祭りの日に出会う、浪江の今。」を開催しました。
東日本大震災から15年。浪江町には、震災の記憶を受け継ぎながら、新しい暮らしや挑戦を育む人たちがいます。
今回のツアーでは、町内の施設や震災遺構を巡るだけでなく、地域の方々が集う「樋渡・牛渡 八坂神社 例大祭」にも参加。祭りの日だからこそ見える地域の空気や人とのつながり、観光だけでは出会えない浪江の日常に触れました。
「浪江町には今、どんな暮らしがあるのだろう」「実際に訪れたら、どんな人に出会えるのだろう」――。参加者の声とともに、2日間の様子をお届けします。

1日目|浪江町が歩んできた時間と、受け継がれる文化に触れる

ツアーは、浪江駅からスタート。まず向かったのは「道の駅なみえ」。参加者同士で昼食を囲んだ後、道の駅や新町通り、移住・定住相談窓口などを巡りながら、現在の浪江町の様子や、町での暮らしについて紹介しました。
サイトや地図だけでは分からない町の広さ、施設同士の距離、駅周辺の雰囲気。実際に町を歩くことで、参加者は少しずつ浪江での暮らしを具体的に思い描いていきます。
震災遺構 浪江町立請戸小学校へ
続いて訪れたのは、震災遺構 浪江町立請戸小学校です。校舎に残る震災の痕跡や展示を前に、参加者は説明に耳を傾けながら、一つひとつの場所を巡りました。
浪江町の現在を知るためには、町が経験してきた出来事に向き合うことも欠かせません。参加者からは、
「実際に津波が来た場所に立ったことで、胸に深く刻まれた」「ニュースだけでは分からない地域の課題や暮らしている方の思いを肌で感じた」といった声が寄せられました。

校舎に残る痕跡を前に、震災当時の出来事と町が歩んできた時間に向き合いました
大平山霊園、樋渡・牛渡 八坂神社へ
請戸小学校を後にし、大平山霊園へ。その後、翌日の例大祭の舞台となる樋渡・牛渡 八坂神社を訪れました。
初日は、町の背景や祭りが受け継がれてきた地域について知る時間。翌日、実際に祭りの輪へ加わる前に、その場所に流れてきた時間へ思いを寄せました。
大平山霊園で、請戸小学校の児童・教職員が避難できた背景などについて、熱心に耳を傾ける参加者
大堀相馬焼の作品に触れる
宿へ向かう途中、急遽立ち寄ることになったのが、大堀相馬焼 陶吉郎窯です。店内に並ぶ器や作品を眺めながら、浪江町に受け継がれてきたものづくりの文化に触れて、予想以上に学びの多い時間となりました。
震災による大きな影響を受けながらも、今へとつながれている大堀相馬焼。一つひとつ表情の異なる作品を間近で見ることで、長い年月をかけて培われた技術と、それを未来へつなごうとする人々の思いを感じる時間となりました。

大堀相馬焼の歴史や、これからの挑戦について深くお話を伺いました
一日の終わりは、参加者同士で食卓を囲む
町を巡った後は、「いこいの村なみえ」へ。
夕食の前には、『太鼓浪音(なみおと)』による演奏が披露され、夕食では、それぞれが印象に残った場所や、実際に浪江町を訪れて感じたことを語り合う大切なひとときになりました。

「太鼓浪音(なみおと)」の演奏を鑑賞。浪江の文化を身近に感じる時間でした

一日を振り返りながら自己紹介や参加理由を語りあい、参加者同士での交流も深めました
2日目|地域の輪の中へ
2日目は、「いこいの村なみえ」を出発し、町内企業の見学からスタートしました。訪れたのは、シャインコースト株式会社です。
最先端の技術を活用した酪農の仕組み、次世代酪農家の育成など、浪江町で生まれている新しい産業や挑戦について学びました。参加者からは、「想像をはるかに超えるテクノロジーが使われていて刺激になった」「人にも動物にも環境にもやさしい企業が浪江町にあることに魅力を感じた」との声も。
震災の記憶に向き合った1日目から、浪江町のこれからをつくる取り組みに出会う2日目へ。参加者は、過去だけではない浪江の現在と未来に触れました。

事業説明にとどまらず、地域貢献や耕畜連携についてもお話を伺いました
樋渡・牛渡 八坂神社の例大祭へ
企業見学の後は、樋渡・牛渡 八坂神社へ。いよいよ、今回のツアーの大きな目的の一つである例大祭に参加します。
境内では太鼓や笛の音が響き、田植え踊りや盆踊りなど、地域で受け継がれてきた芸能が披露されました。参加者も盆踊りの輪へ。

田植え踊りや神楽が披露され、太鼓や笛の音とともに、境内に地域の文化が息づきます
手や足の動きを教えてもらいながら、見よう見まねで一緒に盆踊りを踊る参加者。最初は少し戸惑っていた表情にも、次第に笑顔が広がっていきました。
見学するだけでは分からない、祭りのリズムや地域の方との距離の近さ。言葉を交わし、一緒に体を動かすうちに、参加者は「訪れた人」から、「一緒に祭りを楽しむ人」になっていました。

なみえ焼そばやおにぎりもふるまわれ、大盛況だった例大祭
「温かく迎え入れていただき、その輪の中に入れていただけたことが本当に嬉しかったです。地域のつながりや温かさを肌で感じることができ、今回のツアーに参加して本当に良かったと思える体験になりました。」(東京都/20代・女性)
地域の方と交流、浪江町での暮らしを知る
例大祭の後は、初發神社へ移動。昼食をとった後、移住支援制度の説明とともに、地域で暮らす方々との交流の時間を過ごしました。
制度の説明だけでは分からない日々の暮らしや、震災後の町の変化、浪江町をどのような場所として未来へ残していきたいのか。地域の方の言葉に、参加者は熱心に耳を傾けました。
アンケートには、「リアリティのある声を聞けた」「地元の方が過去だけでなく、未来に向けて前向きに話してくださったことが印象に残った」といった感想も寄せられています。

地域の方の言葉に耳を傾け、浪江町での暮らしとこれからを考える参加者たち
町を知り、人に出会い、一緒に祭りを楽しんだ2日間
浪江町の今を知り、震災の記憶に触れ、受け継がれてきた文化を学んだ1日目。
新しい産業の現場を訪ね、地域の方々と一緒に祭りを楽しみ、浪江町での暮らしについて言葉を交わした2日目。
振り返ると、今回のツアーは、浪江町の「過去・今・これから」に触れながら、参加者と町との距離が少しずつ近づいていく2日間でした。
観光地を巡るだけでは出会えない人や、聞くことのできない言葉があります。地域の方に踊りを教えてもらったこと。町のこれからをつくる企業の挑戦を知ったこと。浪江で暮らす人から、率直な思いを聞けたこと。
一つひとつの出会いや体験を通して、浪江町は「訪れた場所」から、「知っている人がいる場所」「また訪れたい場所」へと変わっていきました。
この2日間が、参加した皆さんにとって、これからも浪江町とつながっていくきっかけになればうれしく思います。
参加者の声
| 「今回の体験を通して、浪江町を「復興の町」としてだけでなく、新しい挑戦を続ける魅力ある地域として知ることができました。」(東京都/20代・男性) |
| 「過去、現在、これからの浪江を見学し、現地の方ともお話しすることで、どのような形で浪江町を残していきたいのかを知ることができました。」(福島県内/30代・男性) |
| 「浪江町、大好きになりました。時々、訪れたいと思います。」(千葉県/60代・女性) |
次は、あなたも浪江町の人々に会いに来ませんか?
浪江町の魅力は、施設や風景だけではありません。地域の文化を守り続ける人、新しい仕事や暮らしをつくる人、訪れた人を温かく迎えてくれる人。今回のツアーでも、訪れた先々でさまざまな人との出会いがありました。
浪江町が気になっている方も、移住についてまだ具体的に考えていない方も、まずは一度、町を訪れてみませんか。実際に町を歩き、そこで暮らす人と話すことで、画面越しには見えてこなかった浪江に出会えるかもしれません。
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