地元に何ができるか。元教師が地元に戻ってはじめたキャンプ事業

 

「いつかは帰りたい」「愛着はあるけど、どんな形でかかわり続けたらいいのかわからない」地元に対して、そんな思いを抱えていませんか。

今回は、とあるきっかけで、地元に戻り地域のために動いているキャンプ場オーナーにお話をお聞きしました。

 

鳥取市用瀬町、用瀬ICから車で5分ちょっと走らせると、見えてきたのは「リバートリップオートキャンプ場」。


目の前の山との距離の近さに圧倒されながら、なんだかずっと眺めてしまう。この大自然の中でテントを張り、近くにある赤波川(あがなみがわ)へリバートレッキングに行くもよし、バレルサウナに入るもよし。
天気が良ければ、夜には満天の星空を眺めることができる。

 

 

きっかけは自分自身の言葉

このキャンプ場のオーナーである田中聡さんは鳥取市用瀬町出身。高校入学とともに地元を離れていたが、中学校教師として鳥取に戻ってきた。日々生徒と向き合い、忙しくしていた田中さん。教師をやめ、キャンプ場を開業したきっかけは、生徒たちへのキャリア教育の授業だった。

 

「『鳥取のこと好きな人?』と聞くとほとんどが手を挙げる一方で、『鳥取に残り続けたいと思う人?』と聞くと、生徒たちの手が一気に下がってしまって」

 

生徒たちへ地元に残る選択肢を示そうとするたびに、「自分はこの子たちが愛するに足る地元にできていないのではないか」と思うようになった。自分が納得したことじゃないと動けない性格だという田中さん。生徒たちに話しながら、自分の言葉と行動がどこか一致していないような気がした。

 

それなら自分が地元の魅力をつくるために動きたい。自分には何ができるのか。そんな葛藤の時間を過ごしたからこそ、決めてからは早かった。2023年8月、地元である用瀬町でリバートリップオートキャンプ場を開業した。

 

 

キャンプ場で描く未来

数ある選択肢の中で、田中さんが選んだのはキャンプ場を開くこと。

「キャンプ事業は幅が広いんです。宿泊事業やイベント開いて人を呼ぶこともできるし、リバートレッキングのガイドや狩猟をしたり、物販もできる。ペットフードもつくったり 」

 

自分のやりたいと思ったことを、手段を絞らずにできるキャンプ事業は好奇心旺盛な田中さんにはピッタリだった。キャンプ場でお客さんと繋がり、イベントで参加者と繋がり、狩猟で猟師仲間と繋がる。リバートレッキングのガイド仲間は、子どもの保護者同士のつながりも多いそう。そんな仲間にもいつも助けられていると話す田中さん。

 

 

「僕一人では微力でも、周りを巻き込みながらやったら、少しずつ変わっていくと思うんです」

キャンプ場を持ち、自分がやりたいことを一つひとつ形にするなかで、地元の方とのコミュニケーションも増えた。

 

地域とともに動き出す

そんな田中さんが主体となって、用瀬町で新たに動き出していることがある。用瀬町の魅力発信、新たな特産品の開発に向けた「Future Seeds Mochigase」という地域活性化団体だ。

 

「ラベンダーの町をつくろう!」というイベントでは、参加者がラベンダーの苗を植え、未来の名所をつくりはじめた。今後はラベンダーの見頃になれば小さな紫色の花が彩る予定だ。それにとどまらず、そのラベンダーを使い新たな特産品をつくるというプロジェクトも計画中だ。

イベントで植えられた、これから芽吹くラベンダー

 

地域への想いを持った方を巻き込みながら進めていきたいという田中さん。

 

「まずは飲みに行きましょう!笑。うだうだ話しながら、まずは繋がれたらいいなと思います」

 

地元の名所を自分たちの手でつくる。今は、まさにその道の途中。まちづくりに答えはない。

だからこそ、特別なスキルよりも「地元のために何かしたい」まずはその気持ちだけを、持ってきてほしい。ちょっと調べてみる、自分ができることを想像してみる。その小さな一歩が、用瀬町をともにつくる一員への入口になるかもしれない。

 

\もっと知りたくなった方はこちら/

◼︎リバートリップオートキャンプ場やイベントの情報
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◼︎用瀬町のまちづくりの動き
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